窒素ガスボンベの処分はどのようにすればいいのでしょうか。

2021年11月29日  

  

先日、新しくテナント様が入居する予定の物件内に、窒素ガスボンベの残置物がありました。  

入居開始までに、建物内から撤去しなければならない状況でしたが、簡単に処分できる物ではないように見受けられたので、私の方で色々と確認をとってみました。

処分手順について

処分手順について、下記にまとめてみたく思います。  

①窒素ガスボンベを処分する際は、

→窒素ガスボンベの販売業者へ返却する

→窒素ガスボンベのレンタル業者へ返却する

ということになります。

そのため、原則といたしましては、窒素ガスボンベを使用していた人・企業様自身が、処分(返却)するものとなります。  

  

※ただ、今回は、元々窒素ガスボンベを使用していた方との連絡が取れなくなっていました。

この場合は、イレギュラーな扱いとなりますが、まずはこの窒素ガスボンベの販売業者またはレンタル業者を特定しなければなりません。  

  

  

②窒素ガスボンベの販売業者またはレンタル業者を特定するためには、

→窒素ガスボンベ自体に、販売業者名等が記載されていないかを確認し、業者を特定する

ということになります。

特定できれば、その業者へ連絡をして、窒素ガスボンベを引き取りに来ていただけるのではないかと思います。  

  

※ただ、かなりイレギュラーなようですが、このような記載がなく業者を特定することができませんでした。

この場合は、もうなんとか処分させてもらうしかないと思います。  

  

  

③第三者が窒素ガスボンベを処分するには、

→今回は、役所の危険物保安課というところに連絡をして相談する

ということになりました。  

  

事情を説明して相談に乗っていただきましたが、やはり第三者が勝手に処分するということになるため、役所としてはお手伝いすることは出来ませんとのことでした。  

ただ、今回は、高圧ガス容器の保安・管理をする団体ををご紹介いただけました。

ここに連絡をし、最終的には処分費を支払い、引き取っていただけました。  

  

イレギュラーが重なっていた状況ではありましたが、今回はこのような形で対処いたしました。

補足

・窒素ガスボンベは、安全面も考えると、勝手に車に乗せて運んだりして移動させない方が良いものとなります。  

・窒素ガスボンベに、【窒素ガス】と記載されていても、内容物が100%窒素ではないかもしれませんので、注意が必要かと思われます。  

・窒素ガスボンベに、窒素ガス以外のものが入っている場合、処分費用は大変な金額になるようです。  

・そもそも、物件明け渡し時に、窒素ガスボンベを残置されないように、立ち合い時に確認を取っておくことが必要です。  

・窒素ガスボンベの元々の使用者や販売業者・レンタル業者から、後になって返してほしい等と連絡があると大変なことになりますので、やはり原則としては第三者による窒素ガスボンベの処分はすべきではないかと思われます。また、困った際は、処分や移動について、勝手に判断せずに、役所等に相談すべきかと思います。

前の記事へ次の記事へ